コラム

脂肪幹細胞注入(セリューション豊胸)はバストに安全なのか

脂肪豊胸とは切っても切れない関係になっている「脂肪幹細胞」。しかし、問題視すべき点はあまり周知されていないのが現実です。今回は、そんな幹細胞の治療について詳しくお話ししていきます。

脂肪幹細胞の密度を高める3つの方法とFDA規制

脂肪幹細胞は脂肪に元々含まれている細胞ですが、その絶対数はそれほど多くはありません。そのため、バストなどに脂肪細胞とともに注入する際には、脂肪幹細胞の密度を高める必要があります。
その方法は、大きく分けて次の3つがあげられます。

  • 【1】
    脂肪細胞をコラゲネーゼという酵素での処理で脂肪幹細胞を抽出し、注入脂肪に混ぜる(セリューション豊胸などの脂肪幹細胞注入法)
  • 【2】
    「1」と同様の方法で脂肪幹細胞を抽出し、さらに培地で培養して注入脂肪に混ぜる(脂肪幹細胞培養法)
  • 【3】
    老化脂肪細胞を加重遠心分離で壊して、フィルターで除去する(コンデンスリッチ豊胸)

脂肪幹細胞の密度を高める3つの方法とFDA規制

脂肪幹細胞は脂肪細胞の周りにあるコラーゲンなどの組織中に存在するので、「1」の脂肪幹細胞注入法(セリューション豊胸)や「2」の脂肪幹細胞培養法などでは、それを溶かすために「コラゲネーゼ」という酵素を用います。ただし、アメリカのFDA(日本の厚労省に該当)では厳しく規制されている処理です。
また、「2」の方式のように培地で培養するには「トリプシン」という酵素が用いられ、これも細胞の性質を変えてしまう可能性があるので規制の対象になっています。
脂肪幹細胞に注目した脂肪注入豊胸の中でコンデンスリッチ豊胸は、規制のある酵素などを一切添加しない唯一の方式なのです。
しかし、日本では医師は高い倫理感を持っていることが前提となっているので、「医師の裁量権」が認められています。したがって「1」の脂肪幹細胞注入法(セリューション豊胸)や「2」脂肪幹細胞培養法のように、海外で規制されている脂肪幹細胞注入法でも美容外科の分野では当然のように行われていることが、しばしば問題視されています。

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何かを補うための詰め物や充填剤。美容外科では注入素材を指して呼ぶことが多い。

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ヒアルロン酸を加水分解する酵素。